8月13日(水)例年通り本校有朋舘で開催された総会では、最初に恒例の物故者への黙祷がささげられ、北島建孝会長、小玉裕校長からともに新任の挨拶がありました。また来賓のいなさ会顧問・西尾理弘出雲市長の挨拶では新出雲市における人材育成の拠点として、伝統を誇る本校に寄せる期待が述べられました。
議事、周年記念品贈呈と代表挨拶などの後、高校20期卒業生で、東京工業大学大学院理工学研究科教授・田中順三氏による『再生医療......本当の骨に変わる人工骨』と題する、記念講演が行われました。最先端の知識や技術を駆使して「本当の生体組織を再生する」という夢のようなお話はとても興味深く、殊に中高年の会員にとってはいつお世話になるかも知れず熱心に聞き入っていました。材料工学という分野で世界的な研究をリードし、多くの賞を受けておられる田中氏の専門性の高い講演内容でしたが、親しみやすい語りかけと映像を用いた説明のおかげで、初めて接した者にもそのすばらしさは伝わってきました。「細胞は偉い!」という意外な事実にもウロコの研究からわかったことについても、まさに「目からうろこ」の思いがしたことです。
ワイナリーで開かれた午後の懇親会も例年に劣らず盛会でした。最高顧問に就任された前会長の千家達彦氏に新会長からお礼の言葉が贈られ、大きな花束を抱えられた千家氏はお元気に思い出を語ってくださいました。そしてピアノとフルートの「アンサンブル ソフィア」が奏でる美しい調べの中、酒肴を共にしながら存分に旧交を温めることができたようです。


いなさ会総会 記念講演
田中 順三 氏(高校20期)