4月8日、本日入学式が挙行されました。
昨日の雨で天気が心配されましたが、天気も回復し、晴天の中で式を行うことができました。
本年度も普通科240名、体育科40名、計280名が小山校長より入学を許可され、社高生となりました。緊張した面持ちの新入生を前に小山校長からの以下の式辞が述べられました。

「~前略~入学にあたって、二つのことをお話したいと思います。 アメリカの心理学者マズローは人間の欲求を五段階の階層で理論化しました。 一つ目は生理的欲求、すなわち食事・睡眠・排泄等の本能的な欲求です。二つ目は.安全の欲求、つまり安全、良い健康状態の維持、事故防止などの欲求です。学校としてこの欲求に十分答えるよう体制と手順を準備し皆さんを指導します。三番目は「所属と愛情の欲求」です。この欲求は、情緒的な人間関係を築き、他者に受け入れられている、どこかに所属していたいという欲求です。これからの高校生活の中で学級や部活動など様々な学校活動でたくさんの級友や先輩そして先生と関わりを持つはずですよき関係をつくるようにしてください。 四番目の「承認(尊重)の欲求」とは、自分が集団から価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求です。 皆さん自身の中には、三番目の「他者に受け入れられたい」欲求や四番目の自分が「集団から価値ある存在と認められ、尊重される」ことを求める欲求がありませんか。そして、重要なのは、自分の心の中にある「他者に受け入れられたい」という欲求や「集団から価値ある存在と認められ、尊重たい」という気持ちは学校生活をともにする級友や同じ部員のみんなも持っているということです。ですから、級友や同じ部員を受け入れたり、存在を認め、尊重したりするように努めなければなりません。それがクラスや学校の雰囲気をつくっていくことになります。自分だけがそうした欲求を満たしたいと思うのは甘えの構造でしかありません。成長し努力していくあるがままの自分は大切な存在ですが、相手の存在を認め、相手を思いやり、敬意を表することも大変大切なことです。学校や家庭で相手を思いやる心は決して忘れてはなりません。言葉やメールやラインなどでもだれに対しても決して傷つけないようしてください。 そして、五番目は「自己実現の欲求」ですが、自己実現のために次に馬の話をしましょう。 今から約二千四百年前中国の戦国時代に生きた荀子は、孟子の人間の性格は生まれながら性格が良いという主張に対して、人間は生まれながらに性格が悪いと主張した性悪説でよく知られています。彼の書には「あの早い馬は一日に千里も走ると言われているが、どんな足の遅い馬でも十日間も歩けば千里の道を行くことができよう。」という文です。この後に続く文が重要です。「一応の目標としてたてた目的地が定めてさえ有れば、千里の遠い道でも、早い遅い先であったり後であったりしても、どうして行き着けないことがあろうか」と目標地点を定め、歩み続ける努力を重ねることが重要であると約二千四百年前に説いています。ガンジーも『目標を見つけよ。手段はついてくる』 と言っています。中国とインド地域も違いまた、数千年の時代を経て、二人が同じく目標の重要性を説いているのは真理であるからでしょう。三年間はあっと言う間です。この二人の言葉を心に刻み、目標を定め、そして目標に向けてみなさんが努力を重ねて三年後を向かえてくれることをくれることを期待しています。 さて、最後に新入生の皆さんへのお願いです。入学したばかりではありますが、スタートが肝心です。今の気持ち、初心を忘れず、現状に満足することなく、さらに上を目指す向上心を持って学校生活を送ってほしいということです。本校は、昨年度サッカー部が全国高校サッカー選抜大会に出場し、女子バレー部は春高バレーで一回戦を突破し、さらに剣道部は三月に男女で全国高校選抜大会に出場し、特に女子剣道部は全国大会準優勝の栄冠に輝きました。皆さんも先輩たちの部活動での活躍に続いてくれるよう期待します。また学習面についても本校は力を入れてゆきますので、自分で自主的・主体的に仲間とともに学習や部活動などに取り組み、最後までやり抜いてほしいと思います。 最後になりましたが、保護者の皆様に申し上げます。本日は、誠におめでとうございます。お子様は大人に向かってまた大きな一歩を進められましたが、まだまだこれから何段ものステップがあります。私たち教職員は、基礎基本を踏まえた確実な学力、社会人としてのルールやマナーの基礎、困難に打ち勝つたくましい精神力等を身につけさせるため、心を一つに、全力で指導に力を尽くし、お子様の能力を最大限伸ばしていきたいと考えています。 今後、学校と保護者の皆様と手を携えて一緒に歩んでまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。 それでは、今日入学してきた皆さんの高校生活三年間が充実したものになるよう祈念します。」

続いて、来賓を代表して、高橋PTA会長から「これからの3年間で自分で考え、自分で選択し、周りの友人たちとともに夢に向かって成長してください。夢を実現するために、まずは、目標を立てることから始めてください。ぜひ今日から目標を決め、進んでください。」という祝辞をいただきました。

その後、新入生を代表して進藤大地くんが「大社高校の一員として、それぞれが目標をもって進んでいきます。」と宣誓し、入学式は厳粛な中にも清新な雰囲気で終わったのでした。
新入生の瞳は、希望に満ちあふれ、輝いていました。

式後、生徒会主催による対面式が行われました。生徒会長 神田彩加さんの歓迎の言葉に続いて、新入生を代表して田中瑞季さんが「先輩方のように文武両道を実践していきたいと思いますので、指導をよろしくお願いします。」と初々しく笑顔で述べました。
2人が固い握手をすると会場は大きな拍手に包まれたのでした。

ブラスバンドの歓迎演奏(ステージドリル)の余韻さめやらぬ体育館をあとに、担任に先導されて新入生は各HRに入っていきました。

慣れるまでしばらく時間はかかると思いますが、今日のこの気持ちを忘れずに社高での3年間を過ごしてもらいたいものです。