8月22日(木)

2学期の始業式を行いました。

表彰(陸上部インターハイ入賞)、野球部主将お礼の後、校長訓話がありました。

以下、訓話内容になります。

 

令和6年度二学期始業式 校長訓話

 みなさん、おはようございます。

全員が事故なく2学期を迎えられたこと、まずは安堵しています。

 さて、約一か月の夏季休業でしたが、みなさんどのように過ごしていたでしょうか。

 例年以上に暑い夏となり、35℃を超える日や想定を超える豪雨がもはや珍しくない、日本全体がそんな気候に変化しつつあることを強く感じた夏でした。

 そんな中でしたが、みなさんは勉強に部活動に充実した時間を過ごしてくれたことと思います。

休まず補習に参加した人、学習時間を確保し計画的に学びに向き合った人、オープンキャンパスや職場見学・看護体験等に参加した人、公務員試験対策に時間を費やした人など、学力向上や進路実現に向けてさまざまなことに取り組んだ夏だったと思います。

 そして部活動では、インターハイや全国高等学校野球選手権大会、全国総合文化祭など、全国の大きな舞台を経験した人もいました。インターハイでは陸上部の別所さんが100mハードルで全国6位に入賞、そして野球部は先日まで甲子園で4試合を戦い、93年ぶりのベスト8というすばらしい結果を残しました。他の部活動も、秋以降の大会に目標を定め、着々と技術や精神力を鍛えたことと思います。勉強も部活動も夏に蓄えた力は必ず秋以降に実を結びます。夏は野球部が話題をさらっていきましたが、これから迎える秋は、国民スポーツ大会、春高バレー予選、サッカー選手権大会予選、野球秋季大会、新人戦などがあり、どの部活が話題の中心となるのか楽しみです。

 さて、改めて、この夏の野球部の甲子園での活躍は大きな感動と勇気を与えてくれ、それ自体大変誇らしいことでしたが、ほかにも嬉しいと感じることがありました。今日はそのうちの2つを紹介します。

 一つは、県大会決勝のあと、事務室にかかった一本の電話です。

 電話をかけてこられたのは、今年の島根大会を観戦された保護者の方でした。

 内容は、「炎天下でチケットを買うために多くの人が列に並んで待っている中、大社高校野球部の部員たちが『応援ありがとうございます。』と声をかけ、頭を下げていた。なかなかできないことで、驚きました。」という内容でした。

 二つ目は、応援に一緒に参加してくださった吹奏楽部OBの方がXに投稿している内容です。

「応援の野球部員たちが、バスから球場応援席までの長距離を4日間ずっと楽器を運んでくれた。自分たちもすることがあるだろうに。重い楽器もあったけど『おろしていいよ。』というまで決して地面に付けなかった。普段から道具を大切に使っていることがわかる。雨が強くなったとき、マネージャーさんらしき人が『一番濡れてはいけない楽器は何ですか。一つ余っている傘があるので使いませんか。』と声をかけてくれた。試合終了後、負けて悔しいであろう中、すぐに野球部員がドラムの周りに来て『これ持ちます。』『もう運んでいいですか?』と声をかけてきた。本当に周りがよく見えていて、行動が早い。今回これほど多くの人に応援されたのは『公立校だから』『ベンチメンバーがほぼ地元だから』という理由だけではなく、あなたたちが人として素晴らしかったから。」と投稿してくれていました。

 どの行動も、誰が言ったでもない、おそらく自主的に考えて行った行動なのだと思います。

 些細なことと思う人がいるかもしれませんが、こうした行動ができる・できないの差は大きいと私は考えています。

 終わりになりますが、2学期が始まるとすぐに学園祭です。また、3年生にとっては大切な進路決定の時期になります。一日一日を大切に、悔いのない選択ができることを願って、始業式の挨拶とします。